2015年7月31日金曜日

トレーニング'15.7.28〜7.31

7月5週のトレーニング
テーマ :暑さ対策、距離走の実施


月 休養
火 休養
水 朝ラン8km 5分20秒走 42分
    帰宅ラン18km 100分
木 ラン7km 5分ペース3kmとジョグ40分
金 ラン10km 5分40秒 60分

今週及び7月の振り返り 
 酒席と出張のために月火はトレ連休。と、なると水曜日はやる気満々。久々の帰宅ランを絡めて距離だけはほどほどに稼いだ。すると翌日、四頭筋のダメージと右足首に痛みが現れる。大量発汗から来る消耗なのか、久々の筋肉痛に戸惑ってしまう。

 今月は中旬からあまり調子が良くなく、結局、長い距離は踏めずじまい。昨年を振り返るとその差は歴然。バイクイベントの影響がないとは言い切れないが、目下の志しからすると及第点には程遠い。8月はスケジュールを睨みながらしっかりせねば。
 7/31までの走行距離…265km(トレ時間/週…4時間程度)

2015年7月27日月曜日

トレーニング'15.7.20〜7.27

7月4週のトレーニング
テーマ :長距離ランを意識したトレーニングとポイント練習


月 朝ラン12km ジョグ80分
火 朝ラン5km 26分
     夕方ラン ジョグ5km30分
朝ラン5km ジョグ30分(アクティブレスト)
木 朝ラン5km ジョグ30分(アクティブレスト)
金 ラン15km 駅伝コース試走など5分30秒 85分
土 ラン5km ジョグ30分
     バイク練 阿賀野〜290号線〜新発田 60km 130分
福島潟駅伝3km ☆11分57秒(PB)
     バイク東港周辺 30km 70分

今週の振り返り 
 気温からくるものか身体のコンディションを崩してしまう。それは先週の後半ぐらいから感じ始めたことだ。はやる気持ちを抑えて無理せず練習のボリュームや内容を変更して様子をみる。そんな一週間でした。次の日曜日はOWS。ちょっとした小旅行のつもりで臨もうと思う。いざ佐渡へ。
 7/26までの走行距離…222km(トレ時間/週…8時間半程度)

2015年7月21日火曜日

ランシュ放浪記 横浜山下公園編

 恒例化しつつある海の日連休の親子3人旅行。今年は横浜だ。
 従ってランシュ放浪記も舞台は横浜。今回は山下公園を中心に廻ろうと考えていた。ぼくらの世代は横浜と言えば「あぶない刑事(デカ)」。中学生だったぼくは親友の自宅でワザワザ一緒に見たものだ。別に自宅でテレビが見れない事情があったわけではない。それぐらい「あぶ刑事」が翌日の男子の話題の中心で憂鬱な日曜の夜を吹き飛ばしてくれる唯一のテレビ番組だったのだ。中坊ながらエンディングの舘ひろしさんの声が妙に色っぽかったことが忘れられない。

 am5:30。ホテルのフロントに鍵を預けてスタート。この前日に梅雨明けした横浜の朝は既に28℃。湿度が高くモワッとする空気を振り払うために風を求めつつ、取り敢えずベイブリッジがイイ感じで眺められる辺りまで進もうと海を目指した。


 ランドマークタワー、パンパシフィック、パシフィコ、コスモクロック、ワールドポーターズ、カップラーメンミュージアムそして赤煉瓦倉庫。錚々たる建物群を抜け、よく整備された海辺伝いに山下公園へ。赤煉瓦倉庫から公園まではプロムナードがあってとても走りやすい。ついピッチが上がる。
 人は少なくない。ジョガーはもちろんサイクリスト、釣り人、散歩などたくさんの人が出ている。ベンチに横たわる方も多数…。前夜シャンパンナイトと銘打たれた花火大会が催されていて、辺りには多くの人々がそこいらじゅうにいたことを思わせる痕跡があった。
 距離はどうあれ取り敢えずベイブリッジが拝める所まで駆けることにした。




 ベイブリッジが出来たばかりの頃、横浜出身の大学のクラスメートに案内されて深夜橋を通過した。その際、何やら事件があったとかで、警察の検問で車を停められたことを思い出した。さすが横浜は違うっと、妙に感心しながら助手席でやりとりを聴いていた。テレビの中の話がまるで日常的に起きているように思ったものだ。
 今こうして齢を重ねて横浜という場所を目の当たりにすると、海路のハブ港であり首都圏の物流拠点だということがわかる。山ノ下埠頭を彷徨いながら勝手な想像を広げてみる。
 幕末の時代から、その時勢とともに役割を果たしているのだろう。勝海舟に始まり、戦後はアメリカと共に文化と経済に密接な関係を持ち、多様で莫大なエネルギーが投下される。結果、独自の風情を形成し、文化として発信していったのではないか。詳しいことはわからないが、そう間違ってはいないんじゃないかな。埠頭に立ち並ぶ巨大な倉庫、停泊する大型船舶、先に挙げた現代建築物の数々。それらが物語っている。
 

 何度訪れても飽きないのがこの場所の魅力かもしれない。その時々で表情が違い多面性を感じる。幾度となく立ち止まり、携帯で風景を収めるけれど対象が多すぎて収まりきらない。そんな中、虹を見つけた。もうそれだけで良い日になりそうな気がした。(了)


2015年7月19日日曜日

トレーニング'15.7.13〜7.19

7月3週のトレーニング
テーマ :長距離ランとポイント練習


月 朝ラン5km アップ〜4分10秒 30分
    ラン10km 6分ペース 60分
火 バイク111km 4時間40分
水 朝ラン8km ジョグ60分(アクティブレスト)
木 完全休養
金 朝ラン5km 30分
    ラン10km 5分ペース 50分
土 カブトヤマラン11km 65分
     プール 100×8 ドリルなど 40分
日 完全休養

今週の振り返り
 今週の目玉は何と言っても火曜の佐渡輪行。この夏の良い想い出が出来た。一方、トレーニングはと言うと気温の上昇とあいまってかコンディショニングがとても難しく、いつもより輪をかけて追い込めない。調子の良し悪しの振れ幅が大きい。トレ後の補給ケアには気をつけているのだが如何ともしがたい。
 駅伝、OWSそして佐渡トラBタイプと夏のイベントは幾つかあるけれど、おっとその前にもう一つ。この連休は子供達と3人で横浜へ。僕の場合はランシュ放浪記横浜編となるのではあるが…。

 7/19までのラン走行距離…167km(トレ時間/週…6時間程度)

2015年7月17日金曜日

佐渡輪行 2015夏

 4月のトキマラソン以来の佐渡。目的はトライアスロンBタイプのバイクコースの試走だ。


  両津のフェリー乗り場でガイド役を買って頂いたTさんと合流する。Tさんとはトキマラソンの会場でお会いして以来、行動を共にするのは今回が初めてだ。よろしくお願いしますと挨拶をしながら、ぼくはさっそく輪行バッグを開く。
 
 ぼくらは両津から小木方面へ向かってバイクを走らせる。空には少し厚みのある雲が広がり風があった。向かい風だ。それらは歓迎しかねるけれど気温を和らげるのに一役買っていると思い我慢をする。
 Tさんの後ろについてペダルをクルクル回す。Tさんは地名やコースの特徴、それからエイドの位置なんかのことを話してくれた。熱心な説明にぼくは耳を傾けるけれど風がそれを邪魔をする。時折、彼の声が風の中に消えた。
 
  海岸地形をトレースする。小高い上り坂があればそれに見合った下りがあった。アップダウンを繰り返す。上りで緩んだスピードは下りで挽回する。小さな港が現れては消え、また次の港が現れる。ペダルに意識を集中する。そうしているうちにいつの間にか雲が消え、青い空が覗いていた。眼前には群青色の海が広がっている。

 走り始めて1時間ほど、岩首(いわくび)で小休止。早速自販機でコーラを買った。慌ただしく両津港から出発したので、Tさんとろくに話もしていなかった。他愛のない話題で少し話し込んでから出発した。

 

 松ヶ崎で水を補充。この頃には空は晴れ渡り、熱を含んだ陽射しが降り注いだ。断崖を彩る緑の雑木林が遠くの方まで伸びている。ぼくらは隊列を組んで風を切った。車の交通はほんの僅かで、二人で道路を占有している気分になった。
 
 赤泊で小休止。Tさんの提案で北雪酒造さんにお邪魔する。低温管理された木の香漂う陳列庫に案内される。目にしたことのない銘柄がいくつもあって思わずゴクリと喉を鳴らす。
 天井の低い少し薄暗い木造の母屋には、北雪ブランドを愛飲する著名人の写真と共に、様々な商品の案内がよく整理された状態で展示されている。そして太い柱には骨董クラスの背の高い掛け時計があって、気が付けばTさんはお酒よりもそちらを食い入るように見つめていた。

 小木までもうすぐだった。ペダルを回しながらお喋りをする。Tさんがふと、自転車を漕いでいると何を悩んでいたのか忘れてしまうことがある、と言った。同感だ。一所懸命に身体を動かして、ハァハァゼイゼイやっているうちに雑念が散霧する。不要な部分は取り除かれ、先ほどの北雪酒造さんの大吟醸酒ではないけれど、玄米を削りに削った35%の米粒のような問題の核心だけが手許には残ることがある。ぼくらはバイクを漕いだり走ったりして余計な雑念を削ぎ落とすことで日常とのバランスを保っているのかもしれない。
 小木港に到着する。両津港からおおよそ60kmの距離だ。
 
 昼食をとって出発。いわゆる小木の坂は港からすぐの路地で繋がっていた。国道350号線、それはフェリーの海路によって本土と繋がる国道だ。結構な急勾配に見えそこを上ろうとする者は何かしらの覚悟が必要だと感じる。大会当日はこの路地近辺に人が集まって選手たちに声援を送るのだと、Tさんは言った。そしてぼくらは互いに頷きあって坂に向かった。
 
 小木の坂を堪能する。入りは急だけれどピークを過ぎれば傾斜は緩やかになる。ただし本番を想定すると80kmすぎのこのシチュエーションは間違いなく気が萎えてしまうだろう。しばらくの間ダラダラとアップダウンが続く。それから小木までの交通事情とは異なり、国道らしく車の往来が頻繁に増えたように感じた。

 
 

 アストロマンのスピリットZさんから、小木の坂の終わりに50km/hを越えるの下りがある旨をLINEでいただいていた。思った以上に時間がかったけれどそこに到達する。ぼくは下りながら、ベテランは小木からここまでをひと区間としてみているのかぁ、なんだか感心してしまった。その50km/h坂は海の方へと延びている。

 
 海岸線に出ると一気に視界が開けた。左手に広がる海は打って変わって、まるで昔の東映映画のオープンニングのような荒波が立っている。先を行くTさんの姿が見つけられない。ぼくは追いつこうと必死でペダルを漕いだ。見た目にインパクトのある潮掛鼻の坂の頂上でぼくを待つTさんを発見。そこからすぐ先にある自販機で休憩を取ることにした。
 2人並んでコーラを飲んだ。夏の陽射しと得も言えぬ爽快感があいまってか、お互いの顔を見て腹の奥底から笑いあった。子供の頃の夏休みを思い出すねと、Tさんは言った。


  真野のスタート地点に到着する。薄曇りの空の下、海は白波が立っていた。ぼくらはほんの少しだけ会場となる場所を散策する。どこかにその熱い夏の記憶が刻まれているのかを確かめるように。唯一、目に留まったものと言えばトライアスリートの写真でラッピングされた自販機が佇むように設置されていたことぐらいだった。
  ぼくらがバイクにまたがり発車しようとタイミングを見計らっていると、期せずして両方向の車が停車してくれた。ありがとうございますと頭を下げる。島民の粋な計らいというよりも、この場所についての共通認識が存在することを知らされた思いがした。

 国道を外れて一路両津港を目指す。国仲平野を抜けて日吉神社の交差点に出る。そこは見覚えのあるトキマラソンのコースだった。この時点で走行距離は100kmを超える。
 ペダルを踏みながらマラソンの記憶を呼び起こし、目の前の道に重ね合わせる。印象に残る建物や風景をバイクから改めて眺め、来春再びここを走ることを想像する。
 フルマラソン、OWSそしてトライアスロン。今年は随分とお世話になる。こうして佐渡との関わりが生まれていく。高い確率でリピートすることに違いない。あとはどこまで手を伸ばすかだろう。

 あっという間に時間は過ぎるものだ。次はOWSですねとTさんと握手しながら近い再会を約束する。
 走行距離111km、Ave.24km。乗車時間4時間40分。心の底から楽しいと思えた、の佐渡輪行だった。じゃぁ、またね! (了)






 

2015年7月13日月曜日

トレーニング'15.7.6〜7.12

7月2週のトレーニング
テーマ :長距離ランとポイント練習


月 完全休養
火 完全休養
水 体育館11km 60分走
     プール1,000m 40分 500m 1本とキックなどドリル
木 ラン12km 6分ペース 70分
金 朝ラン5km アップ〜坂道ダッシュ10本 30分
土 島ラン19km 400mインターバル走5本含むジョグペース120分
     OWS 1周+水浴び
日 朝ラン20km 5分40秒ペース 110分

今週の振り返り 

 日曜の越後長岡サイクルチャレンジからトレーニングはサラリーマン的アフター5の連闘により月火はオフ。完全休養というより積極的休養日と言ったところだろうか。従って水曜日のトレーニングに対するモチベーションは自ずと上がる。帰宅後に体育館でギャラリー走。アップから1周60秒ペースでぐーるぐる。でも体が重い。特に膝から下が怠い。間違いなく日曜のダメージだ。普段使っていないところなので疲れが渋とい。徐々にアクセルを開ける。すると右膝に鈍い痛みが…。減速して再び60秒でぐーるぐる。様子見を兼ねて予定を切り上げてプールに脚を運ぶ。

 翌日も帰宅後にラン。走るのをやめようかと思うほど調子が上がらない。理性で感情を押さえ込み、ゆっくりでもいいからと進んでいると走り始めてから7km、約40分ほど経過したところで不思議なほどにスッと体が軽くなった。おかげで目標距離までは走ることが出来た。この日も右膝と脹脛には違和感があった。
 翌朝のラン。体が軽い。走り出しの雰囲気が良かったのでショートインターバル走、坂道ダッシュを10本。右脚に不安はなくホッとする。あの痛みはいったいなんだったのか見当がつかない。

 週末は予定通りにトレをこなす。土曜の400mのインターバル走はもう少し本数をこなせるようにしたい。1本目が最速の85秒であとは少しずつ遅れて5本で白旗。その後のジョグも脱水気味にだらだら感たっぷり。更にその後のスイムの最中にとランとの順番を逆にしないといけないとも思った。
 それにしても暑い。陽射しとの闘いの季節がやってきた。

 
 7/12までのラン走行距離…118km(トレ時間/週…7時間程度)

2015年7月8日水曜日

越後長岡チャレンジサイクリング 2015

 朝の天候は曇り。高速道で雨がパラついてぼくらは気を揉んだけれどそれは杞憂だった。開会式の頃には雲の切れ間から陽射しが覗いた。会場の悠久山スキー場の駐車場では、色彩溢れるバイクジャージを身に纏ったサイクリスト達が朝の陽光のなかスタートを待つ。
  ひとつとして同じバイクがないなぁ、と感嘆に似たコメントが耳に入る。確かにその通り。どこか的を得たコメントだと思った。バイクには所有する者の用途や嗜好が投影されていて、それがどこかしらキラリと光るセンスを感じさせる。つい見惚れてしまう。



 ぼくは100km走行の部門にエントリー。初めてのバイクイベントだ。長岡、山古志、栃尾の山間のコースをバイクで走る。前夜、先輩サイクリストの女帝ペコわとさんからアウター縛りで完走せよという指令を受けていた。なぜならば彼女が昨年参加した時に実行したからという、MEができるんだからYOUもできるでしょう的な無邪気で、それでいてぼくの変態心をくすぐるオプションが付いた。トレーニングを一緒にする周囲からはいつも、自らを虐げて得る喜びは青天井だという事を教えられているので拒む理由なんてどこにもなかった。

 
 

 スタートは幾つかの集団に分けたウェイブスタート。スタートするのに少々時間を要したけれど和やかな雰囲気だった。ぼくはコスプレイヤーを写真に収めたり、周りにご挨拶をしたりと、ワイワイガヤガヤやりながらゲートから押し出されるのを待つ。
 
 ぼくらの順番がやってきた。クリークを入れペダルを踏み出す。一路、蓬平(よもぎひら)温泉を目指した。足馴らしに軽めのギアでクルクルとペダルを回しながら、コースがわからないので前を行く集団に取りつこうとペースを上げる。まだ始まったばかりで自制しようと思ったけれど興奮を抑えることができないでいた。
 
 山に向かって走る。山あいの道を通りスノーシェードを抜けると蓬平温泉だった。左折して坂を上ると第1エイドに到着。大勢のサイクリストでごったがえす中チーム潟鉄、H間さんを発見する。
 H間さんとぼくのバイクジャージには胸と背中に漢字2文字で大きく「潟鉄(ガタテツ)」とロゴが入っているのだけれど横文字全盛の中「麒麟山」の次ぐらいに目立つ。さぁ2人揃ったところで、潟鉄トレインの出発だ。本来ならば鉄女ママもこの隊列に加わる筈だったが急性ヘルニアで欠場。とても残念だったろうな。彼女の分まで頑張ろうと、ぼくらはバナナとコーラを胃袋にしまいエイドを後にした。

 山古志へ向かう。山あいの道を通り抜ける。短い区間で起伏が現れ、ぼくは早くもアウター縛りを呪った。
 コースに沿っていくと真新しさを感じさせる平坦な道路にでる。山古志地区だ。中越地震の碑が建てられた前後には震災の爪痕をあえて残したような光景があった。半壊した住宅、土砂に埋もれた自動車。青い雑草がそこいら一帯を覆い時間の経過を物語っている。それでもその景色は当時の凄惨で苛烈だった状況を伝えていた。その横をぼくらはバイクで走り抜ける。
 
 そして、つづら折りの登坂が始まる。バイクで坂を上るというより、山を上るという表現の方が正しい。晴れわたる空に向かって何台ものバイクが山の頂上を目指している。
 ぼくはオールダンシング。坂を見上げながらペダルを踏むと、アウター縛りを諦めそうになるのでひたすら下を、アスファルトを見つめペダルを踏んだ。右に左にとしっかり体重を掛け上半身の無駄な力を抜く。ひたすら右、左、右の単純作業。ヘルメットからたくさんの汗が滴り落ちる。とりわけ辛かったのは第2エイドの手前の僅かな傾斜だった。降参しそうになったけれどなんとか踏ん張る。

 山古志の第2エイドで一息。冷たいおしぼり、スポーツ羊羹、モロキュウ、それからコーラを頂いた。これから待ち受けているであろう、難所に備えて給水ボトルに水をチャージして頂く。

 山古志の闘牛場を過ぎると下り坂になる。トレインは山あいの道を軽快に進んだ。時々、並走し会話をしながら山道を抜ける。あっという間に第3エイド。ここでぽっぽ焼きをいただき、何本かをコーラで流し込んだ。こんなにコーラを飲むのは本当に久しぶりだ。

 栃尾市街に入ってしばらくすると反対車線でファイターズさんを発見。潟鉄ミーツ潟鉄。手を挙げ大きく合図する。まさかの1人チャレンジサイクリング、かっこいい!こちらも負けじとモチベーションを上げる。
 市街地を進んでいるとスタッフがぼくらをエイドに誘導する。クリームを挟んだコッペパンが配られていた。ぼくのバイクジャージの背中のポッケにはポッポ焼き、クリームコッペ、アミノ酸…パンパンに膨れ上がっている。そしてここでもコーラを補給する。

  すぐに出発した。ここからH間さんが先頭の潟鉄トレイン。ぼくは後ろにピッタリとつく。走り出しから巡行速度に達するまでの時間が早い。後ろについているのに体力を消耗する。
 栃尾スキー場を通過して刈谷田ダムへと道は続く。眼前には山が聳えていて、つい見上げてしまう。そしてここが2つ目?いや3つ目の難関だった。坂を上る。もちろんアウターで。ダンシングとシッティングを使い分ける。それぞれに使い慣れてきた。けれど甘くはない。上がるにつれて斜度が厳しくなる気がする。念のためにアミノ酸を補給。上りは続く。
  坂を上っている道中はアスファルトしか眼に入ってこないのだけれど、時折辺りを見回すと眺めが素晴らしい。眼下に点在する建造物、陽射しに照らされた緑、そして青く広がる空。練習走でまた来てみたいなと思った。
 エイドまで1,500mの案内看板からがさらにきつかった。半ば苦悶の表情で坂を上っていると横から、アウターですかぁ!と声を掛けられ、ハイちょっとした罰ゲームです、と応える。スゲーっと言いながらその方は軽々と先へ進んで見えなくなった。ホント、凄いのはペコわとさんです。心の中で呟いた。

 頂上到達。道院ロッジの駐車場がエイドだった。青空が広がり陽射しに熱を感じた。当然コーラパワー充填。汗で流れ出た分をコーラに置き換えているようだ。冷たいお絞りが気持ちいい。
 
 ここからはかなりの急傾斜の下り坂。道中でスタッフの方が減速を指示している。その指示がなければ相当なスピードで急カーブに突っ込むことになり危険極まりなかった。下りのスピードに身を任せ次のエイドをめざした。

  気がつけばポッポ焼きをもらったエイドに到着。栃尾を1周したわけだ。ここからゴールまで残りは20kmを切っていたと思う。まもなく正午。ぼくは少し空腹を感じポッケにしまっていたコッペパンを頬張った。隣のサイクリストに声をかけると、最後に相当辛い上り坂があることを教えてくれた。心して取り掛かろう。潟鉄トレインはエイドをあとにした。

 エイドから出て、すぐにその辛い上り坂は始まった。今までより坂が長いのだろうか。道の途中、坂を諦めてバイクを押している方が少なくなかった。ぼくは彼等を横目にダンシング&シッティング。決して速くはないが確実に坂を進んだ。
  大概の辛いことはいつか必ず終わる。終わらないことはない。終いまで付き合うか、途中でやめるかの二つに一つ。それは自身の選択次第。そんなことを何度も頭の中で繰り返した。
 右、左、右、左…踏み込むペダルに体重を乗せる。汗が滴る。すると漸くエイドの看板が目に飛び込んできた。


 ここに入ってくるみなさんは一様に疲れを隠せないようだった。もちろんぼくもその1人。冷たいコーラを喉に流し、スプレーで四頭筋をアイシングする。一息ついた。

 ぼくらはゴールを目指してペダルを踏んだ。少し上ってからしばらくは下り坂。その下りの終盤、なんとファイターズさんが坂を上っている。奇跡の2度目のすれ違いだ。ここももちろん合図をかわし、それぞれの進むべく方向へとペダルを踏んだ。
 
 坂が終わり、見覚えのある道に出る。サイクリスト達がまばらな列を作って同じ方向へ進んでいる。ペダルを踏み込んだ。スタートした会場が見えてくる。周囲もペースアップする。イベント名が印刷された2色のぼり旗がぼくらを迎えるようだ。ゴールはすぐそこだった。


フィニッシュゲートをくぐり、片手でガッツポーズ。そのままトランジションエリアまで行きバイクを降りた。ぼくの時計で5時間10分。13時前に帰って来ることができた。そしてアウター縛りも達成。ペコわとさん、やりましたヨ!ということでこのイベント、アウター縛り部門が新しく出来ました。

 完走後、ふるまいフードの山古志汁と栃尾のあぶらげで舌鼓を打ち小腹を満たす。フィニッシュゲートを通過するアナウンスと歓喜の声で終始会場は賑やかだった。その雰囲気も独特な感じがして、また来年も参加したいと思った。
 
 最後に。大集団がゴールを目指して坂を上ってくる。黄色、ピンク、黒の鮮やかなバイクジャージ。皆のジャージにはORZのロゴ。先頭はA木さん。次々とフィニッシュゲートをくぐる。みんなでフィニッシュする姿は圧巻、そしてちょっと感動的だった。これこそが自転車乗りなのかもしれない、そう思った。(了)

2015年7月6日月曜日

トレーニング(レース後週)'15.6.29〜7.4

6月最終週、及び7月第1週について
テーマ : 秋のフルに向けたカリキュラムの開始。

月 朝ジョグ 5km 30分 (積極的休養日)
火 朝ジョグ 5km 30分
    プール 500,300,200,2分半サークル100m 6本 50分
水 ラン 15km 5分20秒ペース 80分
木 ラン 15km 6分ペース 90分
金 朝ラン 5km アップ〜坂道ダッシュ12本 30分 (積極的休養日)
土 ラン 16km 5分30秒 10kmから5分ペース 90分
日 越後長岡CC 100km 5時間10分

今週の振り返り 
 さて7月。ここから再びラン強化に向けてトレーニングを開始。隙あらばランニングだ。質と量共にこだわって、秋の土台となる身体をつくりたい。
 日曜は越後長岡サイクルチャレンジに参加。バイクイベント初体験。もう一つ楽しい世界を見つけてしまった。素敵な仲間達共に山古志、栃尾を駆け抜ける。天気に恵まれ、コースは面白く、そしてエイドも充実した内容でした。

 6/30までのラン走行距離…194km
 7/5までの走行距離…51km

2015年7月1日水曜日

第30回みなと酒田トライアスロンおしんレース

 前回大会に続いて2度目の参戦。
 当日、新潟から車を走らせること2時間半。予定通りAM6時半に開催地の酒田港に到着する。
 薄墨色した空は今にも崩れ堕ちそうだったけれど持ち堪えてくれている。そんな空模様とは裏腹に、海岸端は風はなく穏やかな佇まいだった。

 前入りしていたメンバーとトランジションエリアに隣接する第1駐車場で合流する。今年は潟鉄メンバーをはじめ、見知った顔が幾人かいて心強い。皆に挨拶を交わし早速準備に取り掛かる。
 バイクを組み立てたところで受付へ脚を運んだ。そこに偶然居合わせた潟鉄メンバーのG明さんにご挨拶。と、同時にスイムが中止であることを告げられる。確かに告知用のホワイトボードにはスイム中止と代替ランの概要が記されている。G明くんの悪い冗談ではなかった。
  思い切り拍子抜けしてしまった。まさか2年連続とは夢々思っていなかったし、主催のアナウンスで是が非でもという想いが伝わっていたので、今年は大丈夫だろうと思い込んでいた

 昨年の大会、エリート達がウネる白波の中、果敢に挑む光景が脳裡に蘇る。ぼくにスイムへのきっかけを与えてくれたのは彼らだった。
 またしてもデュアスロン。今度こそと意気込んでいたが仕方がない。改めて天候次第で状況が一変する競技だということを思い知らされる。

 トランジットエリアで準備をする。今年はカゴが入れものとして予め用意されており、必要なモノを仕舞った。ぼくは雨が降っても濡れないように持参したビニール袋で道具を覆う。一通り準備が整い、バイクの際の予行練習を試してみる。カゴの位置と手順の確認だ。
 ランからバイク、再びラン。漠然とながらエリア内での所作をイメージする。
 周囲を見渡すと選手らそれぞれにセッティングをしている。その姿が一様に真摯に映り、競技に対する姿勢にも伺える。レース前の静謐。それは本番と対局するコントラストを醸し出していて、トライアスロン独特の雰囲気に繋がっているように思われた。

 走破タイムをシュミレートする。代替えランは流れ次第。最近取り組んでいるショートインターバルの効果が期待できるかもしれない。そしてメインはバイク。元から今回はバイクパートに力を注ごうと決めていて、更にそれを前提として10kmランを50分以内にまとめようと考えていた。昨年タイムを基準にすると2時間20分は切りたいところだ。
 前回ははバイクの練習不足から無理が祟りランに影響した。今年は昨年以上に跨っているし、教本を見つけてそれに則って踏んでいる。そうすると自ずからバイクへの期待値は高まってしまう。

 開会式からスタートまで潟鉄メンバーと一緒だった。他愛のない会話を交わしリラックスする。仲間がいるというのは嬉しいものだ。 会場ではお揃いのトライスーツの「潟鉄」という二文字が気になる方もおられ、それどういう意味?といった質問をいただくことがチラホラ。新潟では、新潟鉄工所ですか?と尋ねられるのがベタなところであるが、ここ山形では「潟」は新潟の潟と、説明すると、ほぅニイガタからねー、となる。声を掛けて頂くというのはありがたいことだ。

 スタート5分前。代替ラン3.5km走のスタート地点へ移動する。ぼくは軽く走って心拍を上げた。キロ4分程度で入る為には欠かせない直前のアップ。
 第1ウェイブがスタート。強い緊張感という訳ではないが、スタートの肌が泡立つような感覚は相変わらずだ。スターターがフォーンの引き金を引くのが見えた。その合図と共にぼくたち第2ウェイブは一斉に走り出す。レースの始まりだ。

 すぐさま縦長の隊列になる。入りの1kmは4分2秒。息が上がりそうになるのを調整してペースを落とす。次のキロラップは4分10秒。この辺りで第1ウェイブの後続と交わる。さらに落として3kmラップは4分20秒。
 ラン終了の間際で何人かの選手に追い抜かれ気持ちが高揚する。トランジットへ向かう道中でちょっとした競り合いになる。息が弾む。エリア侵入口から数えて3番目の通路を目掛け、自分のバイクまで駆ける。

 サンバイザーを外しバイクに掛けたヘルメットを着用。ランシューズを脱ぎバイクシューズに足を入れる。乗車の準備が整いバイクを押しながらトランジションエリアを抜ける。
 乗車ラインを超えたところで勢いを付けた自転車をサッと跨いで、クリークをペダルに噛み合わせ発進!と出来れば相当格好いいのだけれど、ぼくはラインを超えたところで一度立ち止まり、いつものようにヨイコラショっとバイクを跨いで右のクリークを入れる。
 さぁ待望のバイクパートの始まりだ。足慣らしを兼ねて一つ軽いギアでクルクルとペダルを回す。路面は乾いている。問題ないなと思った。
 今回、天候が良くないことが想定できたのでDHバーを使うのを止めた。あとは「やまめ乗り」を意識するだけだった。骨盤の前傾、スピードアップはおじぎを深く、脚の不要な力を抜いて1時7時の漕ぎ脚に体重を乗せる。コース形状に応じ適切なパワーを一定出力することを心がける。
 
 バイクコースは昨年と同様。難所は追い越し禁止区域のSクランク。1周目、スピードをキープして入ってしまい、次のカーブで大きく膨らんで砂の上を通ってしまった。タイヤが取られるんじゃないかとヒヤヒヤした。調子に乗って突っ込むとかなり危険な場所だ。実際その場所が原因かわからないけれど転倒事故が起こったようだ。救護を受けている選手が視界に入り、その復路で救急車とすれ違った。
 バイクパートはリザルトを見てかろうじて70分を切ったことを知る。昨年と同じくらいかなと思っていただけに素直に喜んだ。フィジカルは一旦棚上げして、機材に投資することでさらに伸びしろが得られるのではないかとも考えてしまうのであった。

 そして10kmラン。ランコースを3周回する。トランジットエリアからコースに出るまでが遠いなと感じる。バイクの後なので骨盤から下が強張ってしまい、走り出し直ぐはもどかしい感覚がある。いつものように身体を動かすのが難しい。ストライドが狭くなる。ブリックランはニュートンのようなフォアフット用のシューズが合うかもしれない。今回準備しようか再三迷った挙句、所有する中から比較的クッションの効いたものを選択したけれどしっくりこない。これは次への改善点の一つだろう。結局ピッチを上げスピードを得る方法しかなかった。後は身体がほぐれるまでの辛抱だった。入りの1kmは4分50秒。期せずしてぼくのフルマラソンのラップと同じだった。体感よりは速くて少し驚く。

 殊のほか1周目が長くて辛い。あれ?こんなに辛かったかな?と昨年の記憶からは走り出しの足腰の痛みしか思い起こすことは出来なかった。バイクが終わればあとはラン、10kmなんて楽チンさと思い込んでいただけに重くのしかかってくる。
 速いランナーに次々と追い抜かれる。焦る。けれどこんな時こそペースキープ、いくつもあるエイドを利用しながら慣れるまで我慢。すれ違う仲間たちに合図を送り励まされる。

 2周目の折り返しから身体が楽になった。ペースが上げられそうだ。ほんの僅かだけれど。後方からH間さんが確実に差を詰めてきていた。発奮材料にする。続いて視界にはフェマンさん、鉄女ママが火花を散らさんばかりのデットヒートを繰り広げている。それぞれに声を掛ける。

 最終周回、ラスト1周だ。ちょうどG明さんのフィニッシュにすれ違い、合図を交わす。
 いつものラン感覚でいけた。じんわりとアクセルを踏む。3度目の折り返し、周回の輪ゴムを左手にかけて貰いスタッフに、ありがとうと声をかける。
 海岸線に沿った直線コースをしっかりと踏みしめる。グレーの擁壁の隙間から白波の立つ海が覗く。次こそ泳げるといいなぁと思った。ラストは4分半でまとめフィニッシュゲートに通じる青い絨毯を駆け抜けた。(了)