2015年6月15日月曜日

生涯マラソン2015 in村松公園

 各走友会の持ち回りで開催される生涯マラソン。参加ランナーが事前に走破タイムを申告して、そのタイム通りに走れるかを競うイベントである。
 今年は五泉楽走会さんが幹事を務め、コースは村松公園を中心にした6.8km。もちろん競技中に時計は持ってダメ。日頃親しんでいるランニングの勘所が試されるイベントだ。
 ぼくの申告タイムは30分30秒、ハーフ走のペースをイメージしてキロ4分半で申告をした。イベントの趣旨を理解しつつ、参加目的はポイント練習のつもりで走ることだった。

 まるで底が抜けたような澄み渡る空の下をバイクで会場を目指す。本当に気持ちの良い清々しい朝で、天候に恵まれたことを感謝せずにはいられない。
  会場でコースの説明を受けクロスカントリーだということを知る。そんな想定は微塵も無かったので、シューズはソールの薄いものを持参していた。準備違いに戸惑ってしまったが諦めるしかなく、長い距離ではないので何とか頑張れるだろうと高を括った。クロカンならば尚更しっかり走らなくては申告タイムには到底届かないと思った。

 申告タイムが上から3番目だったのでゼッケンは3番。最前列に並んでスタートを待つ。
 10:30分号砲スタート。
 眩しい陽射しの注ぐ競技場トラックの上をポンと飛びす。前を行くランナーの背中を追う。コースはすぐにトラックから外れ公園の木々の間をすり抜ける。速いペースの上に未整地の起伏、砂利で覆われた地面は蹴り足が心許ない。ソールが薄い分、路面の情報がダイレクトに伝わってくる。息もハァハァゼェゼェとキレギレだ。オーバーペースの刺激充分のスタートだった。

 右に左に折れながら村松公園を駆け抜け、外周の舗装道にホッとするのも束の間、鬱蒼と生い茂る木々に囲まれた道へと進む。地面の砂利を踏むガシャガシャという音が林に響く。そして緩やかな上り坂がペースを落としにかかる。必死に走っている割にスピード感がない。予定ペースすら割り込んでいるんじゃないかと焦ってしまう。

 唯一の給水所を 通過したところでコースから外れてしまう。後ろから、そっちじゃなーい!と声が聞こえ、ぼくと、ぼくの前を行くランナーは2人で苦笑いしながら踵を返す。

 コースを誘導するスタッフから声援を貰いながらヘアピンカーブを折れると下り坂が現れた。駆け下りながら力を抜いて一息いれる。荒いだ息を整える。けれど下り坂は期待したほど長くはなく、すぐに平坦な畦道に出る。時々砂利で脚が取られ、足首に思いがけない負荷が掛る。呼吸も辛い。ギリギリのところでペースを保つ。

 田畑を結ぶ畔をぐるり1周すると再び来た道を折り返す。
 ファイト、頑張れ!とすれ違うランナーの数だけ応援を頂いた。今しがた下った坂を上りながらのことだ。ぼくもナイスランです!と苦しい息を押し殺しながら応答する。タイムを競うレースとは違ったコミニケーションがそこにはあった。

 林道の途中、1人のランナーに抜かれる。目一杯の自分と比べ、とても軽々と走っているように見えた。ぼくは引き離されぬように追った。ペースが上がり再びゼェハァと息を切らす。
 そうこうしながら来た道をトレースすると、眼前にはゴールのトラックが広がっていた。これで終わりだと思い安堵した。もうひと絞り力を出しながら、ゴール寸前で時間調整をするか迷ったけれど、ピンと張られた赤いゴールテープを目の前にすると立ち止まる選択はすっかり消えてしまった。

 走破タイムは29分9秒。若干のロスがあったので29分は切れていたかな。何はともあれ手を抜くことなく駆けることが出来たので良いトレーニングになった。
 この手のイベントは自分の走力を信じて、思い切り走った方が結果につながるのではなかろうか。結果をみると来年は10km走のベストから割り出したタイムで申請した方が、大会に求められる結果にも繋がりそうだ。
 不慣れなコースだった翌日、脚のあちこちに痛みやら疲れが出たことは言うまでもない。


豊栄走友会メンバーの10名とバナナ


 

0 件のコメント: